「ガトー」という言葉の意外な語源

「ガトー」と聞くと、多くの人がまず思い浮かべるのは、甘くてふわふわしたケーキかもしれません。しかし、実はこの言葉には、そのイメージとはまったく異なる語源が隠れています。

「ガトー」は、スペイン語やポルトガ - ル語の「gato」に由来しています。 でも、ここでいう「gato」は「ケーキ」ではなく、「雄ネコ」という意味。どうして甘いお菓子に「猫」が出てくるのでしょうか?

実は、このつながりは自然観察から生まれました。メキシコ西部の海岸沿いにいる小型のサメの一種が、「gato」と呼ばれているのです。現地の人たちが、このサメを指して「gato(雄ネコ)」と呼んだのは、そのひっかくような模様や、素早い動きが野良猫に似ていたからだといわれています。このサメは「トラザメ属」に属しており、その名前も「トラ」=「ひょうたん模様」と「サメ」の組み合わせによるものです。

一方、「ガトー」という言葉が日本に伝わる過程で、本来の意味がうすれ、フランス語の「gâteau(ケーキ)」との発音の似かよったことから、スイーツの代名詞のように使われるようになりました。特に洋菓子が広まった明治時代以降、言葉の響きがかわいらしいこともあり、「ガトー・ショコラ」「ガトー・フリュイ」といったネーミングが定着していきました。

つまり、「ガトー」は語源としては「ネコ」であり、「サメ」でもあり、でも今では「ケーキ」。言葉の旅路は、どこまでも思いがけない結びつきに満ちています。

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