夜空の王者、シリウスの呼び名
冬の夜空で最も輝く星、シリウス。日本では「大星(おおぼし)」や「青星(あ.oぼし)」と詩的に呼ばれることがあります。その鮮やかな青白い輝きは、古くから人々の想像力をかき立ててきました。
英語圏では「Dog Star(ドッグ・スター)」という名前で親しまれています。これは、シリウスが「おおいぬ座」の主星だから。毎年7月ごろ、太陽と一緒に昇ることから「ドッグデイズ(犬の日)」と呼ばれる暑い時期と重なり、この名前が定着したのです。
一方、中国では「天狼(てんろう)」という名前で知られています。『史記』や『後漢書』にも登場するこの星は、「侵略」や「争い」を象徴する不吉な星とされてきました。詩人・蘇東坡(そとうばく)の詩にも「天狼を射る」という表現があり、そのイメージの強さがうかがえます。
実は、シリウスには世界中で50以上もの呼び名があります。アボリジニの伝承では「コア」、アラビアでは「アル・シラー」と呼ばれ、文化ごとに異なる物語が語られています。地球から約8.6光年離れたこの恒星は、単なる星ではなく、人類全体の物語の一部でもあるのです。
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