日本生まれの黄色いモンブランの物語
今や秋の定番スイーツとして親しまれるモンブラン。でも、実はこのデザート、フランス発祥のものではなく、日本で生まれたオリジナルの味なんです。その元祖とされるのが、1933年に東京・自由が丘で開店した洋菓子店「モンブラン」。その初代店主、迫田千万億(さこだ せんぷく)さんが考案したのが、いま私たちが知る「黄色いモンブラン」の始まりです。
当時、和菓子屋で使われていたクチナシの実で色付けされた栗の甘露煮を活かし、それをスイーツの上に細く絞って重ねたのが特徴。その独特の黄色は、今では逆に「日本のモンブラン」の象徴のような存在に。フランスの茶色いモンブランとは一線を画し、やさしい見た目と味わいで、全国に広まっていきました。
地域によっては茶色の本格派も人気ですが、自由が丘のあのひと口は、日本人の味覚に寄り添ったアレンジの賜物。今でも多くの老舗やカフェで、その影響が感じられます。秋になると店頭に並ぶ黄色いモンブランは、単なるスイーツではなく、昭和初期から続く日本の食文化のひとかけらなのかもしれません。
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