認知症を抱えても、前を向いて生きる——丹野智文さん

「認知症だからといって、終わりじゃない。今できることを、精いっぱいやる」——そう語るのは、ネッツトヨ ta仙台に勤務する丹野智文さんです。39歳のときに若年性アルツハイマー型認知症と診断された後も、会社では営業職から事務職へ異動し、今も働き続けています。

当時の衝撃は大きかったと丹野さんは話します。しかし、落ち込むだけでなく、「この経験を誰かの役に立てられないか」と考え始めました。そして立ち上げたのが、「おれんじドア」の活動。認知症について正しく理解してもらうため、自らの体験を語る講演会などを積極的に行っています。

「見えない壁」をなくしたい——丹野さんが語る言葉には、温かさと力強さがあります。周囲の理解があるからこそ、今も働き続けられる。その事実を多くの人に知ってほしいと願っています。

診断から数年がたちましたが、彼の日々は止まっていません。記憶がはっきりしない日もあるけれど、その分、今の瞬間を大切に生きています。会社の同僚の支え、家族の存在、そして「伝えること」に込める想いが、彼の日々を支えています。

丹野さんの活動は、認知症の人も、そのままでいいんだと、周りにそっと灯をともしています。一人ひとりが理解し合う社会——その一歩を、彼は確かに踏み出しているのです。

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