“忍者熊”OSO熊の正体とは?

北海道・標茶町のオソツベツ地区で2019年から2023年にかけ、合計66頭もの牛が襲われた事件の犯人とされたオスのヒグマが、「OSO熊」です。その名前は、襲撃が最初に報告された地名「オソツベツ」に由来しています。また、発見された足跡から足の幅が約18センチと大型だと判明し、その存在が広く知られるようになりました。

この熊は単なる大型個体というだけでなく、異常に高い警戒心を持つことでも知られ、罠をいくつも仕掛けてもかからないことから、「忍者」の異名まで持つに至りました。監視カメラに姿を映したのはほんの数回だけで、その影の薄さと行動の巧妙さが、追い込みを難しくしています。

専門家によると、オスのヒグマは縄張り意識が強く、広範囲を移動する傾向があります。OSO熊も、餌を求めながら道東一帯を動き回ったとみられ、家畜への攻撃は通常の熊の行動範囲を超える異例のケースです。地域住民の不安は大きく、狩猟チームによる追跡や防護柵の設置など、さまざまな対策が講じられてきました。

2023年8月時点でも目撃情報が断続的に寄せられており、未だ捕獲には至っていません。北海道の自然と共存する中で、人と野生動物の境界線をどう守るか――OSO熊は、そんな現代の課題を浮き彫りにしています。

関連項目

詳細記事

関連トピック