「オタク」が「オタク」になった理由
「オタク」という言葉を耳にしない日はないほど、今やごく普通の表現になりました。しかし、そもそもなぜ「おたく」という敬語表現が、カタカナの「オタク」に変わっていったのでしょうか?
その起源は1980年代にさかのぼります。もともと「お宅(おたく)」は、目上の人や他人に使う丁寧な二人称、つまり「あなた様」といった意味でした。ところが、当時のサブカルチャーに熱中する若者たちの間で、仲間同士でも冗談めかして「おたく」と呼び合うようになり、次第に「特定の趣味に没頭する人」を指す言葉へと意味が変化していきました。
はじめはひらがなの「おたく」で書かれていましたが、メディアが報道する際に目立たせるためにカタカナの「オタク」を使うようになったことが、広まりの一因とされています。カタカナだと異質さや特異性が強調されやすく、当時の社会がこの言葉に抱いていた距離感を反映していたのかもしれません。
しかし、2000年代に入り、「オタク文化」が国内外で注目されるようになると、そのイメージも徐々に好転。アニメやゲーム、アイドルへの熱い情熱が評価され、今では「クールジャパン」の一部として国を挙げて推進されるまでに。言葉の表記の変化は、社会の価値観の変化そのものとも言えるでしょう。
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