『ドラゴンボール』における「エリート戦士」とは?

鳥山明氏の名作『ドラゴンボール』の世界において、戦闘民族サイヤ人の社会は厳格な階級制度によって支配されています。その頂点に君臨するのが「エリート戦士」と呼ばれる存在です。

サイヤ人の社会は完全な世襲制をとっています。そのため、エリート戦士は個人の努力や功績によってその地位を勝ち取るわけではなく、生まれながらの血族的エリートとして誕生します。生まれた時点での潜在的な戦闘力(ポテンシャル)が非常に高く評価されており、最初から下級戦士とは一線を画す英才教育や優遇された環境が与えられるのが特徴です。

この階級の代表格と言えるのが、サイヤ人の王子であるベジータです。彼は自身の血統と圧倒的な才能に絶大なプライドを持っており、作中でも「王族のエリート」としての矜持を随所に見せています。これに対して、主人公の孫悟空(カカロット)は最下級の「下級戦士」として生まれました。

物語の面白い要素は、生まれ持ったポテンシャルで圧倒するエリート戦士に対して、下級戦士である悟空が死線を越えた努力と修業によってその壁を打ち破っていく下克上の構図です。遺伝的な才能や階級がすべてを決めるサイヤ人の常識を、泥臭い努力が覆していくドラマは、多くのファンの胸を熱くさせました。

エリート戦士という設定は、サイヤ人の冷酷で実力主義な社会構造を象徴すると同時に、作品全体の戦闘力インフレやキャラクター同士の対比を際立たせる見事なスパイスとなっています。

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