亡くなる前の「いびき」のような呼吸音「死前喘鳴」とは?
大切な人が人生の終わりの時を迎える際、いびきやゼーゼーという音が聞こえて不安に思った経験はありませんか?この症状は医学的に「死前喘息(しぜんぜんめい)」と呼ばれています。一般的には死亡の数時間前から数日前に見られる現象です。
では、なぜこのような呼吸音が起こるのでしょうか。人は人生の終末期を迎えると、全身の筋力が低下し、唾液や気道内の分泌物を自力で飲み込んだり排出したりすることができなくなります。その結果、咽頭や喉頭部に溜まった分泌物が息を吸ったり吐いたりする空気の流れで振動し、まるでいびきや湿ったぜんそくのような音が発生するのです。
がん患者の終末期では40〜70%の人に見られるとされ、決して珍しいことではありません。この音を聞くと「息苦しくて苦しんでいるのではないか」と心配になりますが、ご本人は意識が低下していることが多く、痛みに悶えているわけではない場合がほとんどです。しかし、見守るご家族の約80%が精神的な苦痛を感じると言われています。
周囲ができるケアとしては、体位を横向き(側臥位)にして唾液の流れを良くしたり、頭部を少し高くしたりすることが効果的です。音に驚かず、「最期の自然な体の変化」として優しく寄り添うことが大切です。
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