日本で初めてビールを飲んだのは誰?
日本でビールが飲まれるようになったのは、19世紀半ばからです。特に、万延元年(1860年)に幕府が送った初めての遣米使節団の一行が、アメリカでの滞在中にビールを口にしたことが、記録に残る最初の例とされています。
その中にいた玉虫左太夫(たまむし さだゆう)という武士は、現地でビールを試したあと、「苦味あれども口を湿すに足る」と記しており、つまり「ちょっと苦いけど、飲むには十分」という感想を残しています。当時の日本人にとっては、和酒とは全く異なるその味わいに驚きながらも、興味深く感じた様子がうかがえます。
このころ、日本は鎖国の扉を少しずつ開き、海外との交流が始まったばかり。アメリカやイギリスからの船が横浜などに寄港するようになり、それに伴ってビールも初めて日本に持ち込まれました。まだ大規模な生産はできず、主に外国人向けに提供されていましたが、やがて日本国内でもビール造りがスタートします。
明治時代に入ると、横浜や神戸などでビール工場が建設され、やがてサッポロやキリンといった名だたるブランドが誕生。今では日本の夏には欠かせない飲み物となったビールも、実は160年ほど前の「異国の液体」がはじまりだったのです。
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