ベトナムの最低賃金エリア(地域区分)の全体像と最新動向

ベトナムに進出する日系企業や、現地での労務管理を行うビジネスパーソンにとって、地域別最低賃金(Regional Minimum Wage)の正確な把握は極めて重要な要素です。ベトナムの最低賃金は全国一律ではなく、経済発展の度合いやインフラ整備状況、物価水準などに応じて4つの地域(エリアI〜IV)に細かく分類されています。

この地域区分は、ハノイやホーチミンといった大都市の中心部から、周辺の工業団地、さらに地方の農村部に至るまで段階的に設定されており、企業が拠点を置く行政区画(省、市、郡、村など)によって適用される金額が法律で厳格に定められています。

4つの地域区分と最新の金額水準

ベトナム政府が施行している最新の地域別最低賃金(月額および時間額)は以下の通りです。事業展開やコスト計算の基礎資料としてご確認ください。

  • 地域 I(エリア1)

    • 対象地域例:ハノイ市およびホーチミンの中心部(主要な都市部)など

    • 月額最低賃金:5,310,000ドン

    • 時間額最低賃金:25,500ドン

    • 特徴: 最も経済活動が活発で、賃金水準・物価ともに全国で最高水準となるエリアです。

  • 地域 II(エリア2)

    • 対象地域例:ハノイ市やホーチミン市の郊外都市、ダナン市、ハイフォン市の主要区など

    • 月額最低賃金:4,730,000ドン

    • 時間額最低賃金:22,700ドン

    • 特徴: 大都市周辺の衛星都市や、地方の主要な経済中心地が含まれます。

  • 地域 III(エリア3)

    • 対象地域例:地方の省に属する市、および一部の経済発展が見込まれる県など

    • 月額最低賃金:4,140,000ドン

    • 時間額最低賃金:19,900ドン

    • 特徴: 中小規模の都市や、近年工業化が進む地方都市が該当します。

  • 地域 IV(エリア4)

    • 対象地域例:上記地域I〜IIIに含まれない、その他の農村部や遠隔地

    • 月額最低賃金:3,700,000ドン

    • 時間額最低賃金:17,800ドン

    • 特徴: 主にインフラ整備がこれからの地域や農業中心のエリアであり、最も低い賃金設定となっています。