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麺作りの科学と、プロのこだわりがついに結実します。中華麺の原料である「粉」の秘密に迫る、この記事の後半(結び)をお届けします。

3. かんすいが引き出す小麦粉の奇跡:コシと香りの正体

中華麺がうどんやパスタと決定的に異なる最大の理由、それは「かんすい(鹹水)」というアルカリ性の水溶液の存在です。小麦粉に含まれるフラボノイド色素がアルカリ性と結びつくことで、麺特有のあの美しい黄色の発色が生まれます。

さらに重要なのは、グルテンの網目構造に与える影響です。アルカリ性のもとではタンパク質が引き締められ、茹で伸びしにくく、強い弾力(コシ)と独特のツルッとした喉ごしが完成します。配合される粉のグルテンの質に加え、このかんすいのアルカリ度が合わさることで、スープに負けない力強い麺が生まれるのです。

4. スープとの相性を決める「切り番」と配合の妙

どんなに優れた強力粉や準強力粉を選んでも、スープとの絡みが悪ければ最高のラーメンにはなりません。ここで製麺のプロがこだわるのが、麺の太さを表す「切り番(切刃の番号)」と水分量(加水率)です。

  • 低加水麺(加水率28%〜32%前後のパツパツ系): 博多豚骨などに代表される、硬めでスープを吸いやすい麺。粉の旨味をダイレクトに感じられます。

  • 多加水麺(加水率35%〜40%以上のモチモチ系): 札幌味噌や喜多方などに代表される、水分が多くて多層的な食感を楽しめる麺。

小麦粉の選定から始まり、タンパク質量、加水率、そしてかんすいの比率。これらが緻密に計算されて初めて、一杯の丼の中でスープと麺が最高のマリアージュを奏でるのです。