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高齢者の下痢における注意点と受診の目安
前編では加齢に伴う消化機能の低下や感染症、薬剤の副作用について解説しました。後編となる本記事では、見落とされがちな「隠れた原因」と、医療機関を受診すべき危険なサインについて詳しく解説します。
便秘が引き起こす「偽性下痢」に注意
高齢者の下痢で特に多いのが、溢流性便失禁(いりゅうせいべんしっきん)と呼ばれる、いわゆる「偽性下痢」です。
メカニズム: 長期間の便秘によって直腸内に硬い便の塊(宿便)が詰まり、その隙間をすり抜けて水分の多い便だけが漏れ出してしまう現象です。
間違った対処: 本人や家族が「下痢だ」と思い込み、自己判断で下痢止め(止痢剤)を飲ませてしまうと、腸内の便秘が悪化して事態をさらに深刻化させる恐れがあります。
医療機関を受診すべき危険なサイン
高齢者の下痢は脱水症状を起こしやすく、重篤な病気が隠れているサインの場合もあります。以下の症状が見られた場合は、速やかに消化器内科などの医療機関を受診してください。
血便や黒い便が混じる(大腸がんや虚血性大腸炎の疑い)
激しい腹痛や高熱を伴う(重度の感染症や腸の炎症)
数日以上、下痢が改善せず長引く
尿の量が極端に減る、強いめまいや意識のぼんやりがある(脱水症状の危険)
まとめ
高齢者の下痢は、単なるお腹の冷えや食べ過ぎだけでなく、薬の調整ミスや便秘、深刻な疾患のサインであるケースが多々あります。普段と違う下痢が続くときは自己判断せず、医師に正確な状態(便の性状や服用中の薬など)を伝えて適切な治療を受けましょう。
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