アスパラガスのルーツと日本での歴史

アスパラガスが日本に伝わったのは江戸時代のこと。当時、オランダ船を通じて持ち込まれたことから、その和名はオランダキジカクシ(阿蘭陀雉隠)と名付けられました。この名前の由来は、オランダから来たことと、日本の野に自生しているキジカクシという植物に姿が似ていたためです。

実は、現代の食用アスパラガスの祖先はヨーロッパや地中海沿岸に自生する多年草で、古くは薬用や観賞用として使われていました。江戸時代の日本では、食用というよりはむしろ珍しい植物として注目されたようです。キジカクシは細長い茎を地面から数本ずつ生やす姿が、アスパラガスとどこか似ているため、すぐに「オランダから来たキジカクシ」として定着したのでしょう。

当時の日本人にとって、異国の船に乗って運ばれてきた野菜は、まさに異文化の象徴でした。今ではスーパーで手軽に手に入るアスパラガスも、かつては異国からの貴重な贈り物。その名前に込められた歴史を思い浮かべながら、一口食べてみるのも風情があります。

現在の調理法とは異なり、当時はおそらく生ではなく加熱して食べられていたと考えられますが、そのさわやかな風味は今も昔も変わらず、人々の興味を引きつけてきました。

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