名古屋弁で「きつい」は「えらい」?

名古屋に住む人なら、誰もが一度は耳にしたことがある言葉――「えらい」。この一言、実は「疲れた」「きつい」「だるい」といった、体も心もグッタリしたときの感情を表す方言です。

たとえば、長時間の残業のあとに同僚が「今日はえらい疲れたわ…」と言えば、それは単なる「ちょっと疲れた」ではなく、心身ともに限界に近い状態。名古屋人は老若男女を問わず、日常のあらゆる場面でこの「えらい」を使います。買い物帰りに「このかばん、えらい重いわ」と言えば「すごく重い」、雨の中を歩けば「えらい雨やったな」と漏らすのです。

関東や関西の人には少し違和感があるかもしれませんが、「えらい」は本来「立派な人」という意味もあるため、文脈で意味がガラリと変わる、とてもニュアンス豊かな言葉でもあります。しかし、名古屋ではそれが「つらさ」や「きつさ」に使われるのは、もう40年以上前から当たり前のこと。

地元の人にとっては、この「えらい」こそが、疲れた心にそっと寄り添ってくれる、まさに救済の一語。観光で名古屋を訪れた際は、ぜひ周囲の会話に耳を澄ましてみて。きっとどこかで「えらいね…」という声が聞こえてくるはず。それが、名古屋の日常のリアルです。

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