キングダムに登場する騰は実在した?

人気漫画『キングダム』に登場する副将・騰は、一見すると架空のキャラクターに思えますが、実は中国の歴史にその名前が記されています。史実にも「騰(とう)」という人物が存在し、秦の将軍として重要な役割を果たしました。

しかし、注意したいのは、漫画の騰と史実の騰は、ほぼ別人物と考えてよいことです。実在した騰は、秦の内史(ないし)と呼ばれる、首都付近を統治する高官でした。彼が活躍したのは紀元前231年以降とされており、『キングダム』に登場する王騎(おうき)や王賁(おうほん、または王コツ)の時代よりやや後のことです。

王騎は紀元前244年に亡くなったとされ、王賁についてもそれ以前の記録しかありません。つまり、騰が彼らの部下だったという設定は、史実とは異なるのです。作者の原泰久さんは、複数の歴史的人物を融合させながら物語を構築しており、騰の名前もそのひとつとして使われていると考えられます。

こうした実在と創作の境界線は、『キングダム』の魅力のひとつでもあります。史実をベースにしながらも、登場人物たちに新たな命を吹き込むことで、読者は戦国時代の熱いドラマをより身近に感じることができるのです。

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