糖尿病とケトン臭の関係

糖尿病の人がマニキュアの除光液のようなにおいを放つ、という話を聞いたことはありませんか?実は、これは無関係ではありません。特に糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)という重い状態のときに、その兆候として現れることがあります。

インスリンが不足すると、体は代わりに脂肪をエネルギー源として使い始めます。その過程で作られるのが「ケトン体」です。通常は少量ですが、糖尿病のコントロールが悪くケトン体が大量に生成されると、血液が酸性に傾きます。これを「ケトアシドーシス」といいます。

体はこの酸性状態を改善しようと、呼吸を深く速くして二酸化炭素を排出しようとします。その結果、吐く息にケトン体特有の甘酸っぱいにおい——多くの人が「除光液」や「リンゴのような香り」と表現する——が混ざることがあります。これがいわゆる「ケトン臭」です。

特に子どもや若年層の1型糖尿病で急激に起こりやすく、放置すれば意識がもうろうとして昏睡に陥ることも。命に関わる緊急事態なので、のどの渇き、頻尿、嘔吐、息のにおいの変化などに気づいたら、迷わず医療機関を受診すべきです。

普段から血糖値をきちんと管理し、体の変化に敏感になることが、こうした深刻な合併症を防ぐ第一歩です。

関連項目

詳細記事

関連トピック