がんと口臭の意外な関係
口臭が気になるとき、単に歯磨きが不十分だと思っていたら、実は体のどこかに深刻な問題が隠れている可能性もあります。特に、肺がん、食道がん、胃がんにかかった場合、独特の口臭が出ることがあります。
これは、がんが気道や消化管に進行すると、組織が壊死(えし)し、タンパク質が分解されるためです。その分解産物が揮発性のガスとなり、呼吸に乗って口から出てくるのです。医学的には「症候性口臭」と呼ばれ、単なる口腔(こうくう)ケア不足とは違う原因があります。
たとえば、肺がんが気管支や肺に広がると、せきとともにねばった痰(たん)や腐敗臭がすることがあります。また、食道や胃のがんが進行すると、食べ物がうまく通らず、食べ物が滞留したり、組織がただれたりすることで、異常な臭いが口に広がることも。こうした症状は、がんの初期段階では気づきにくいものの、進行すると周囲の人から指摘されることも増えてきます。
もちろん、口臭の多くは歯周病や口内乾燥、喫煙などが原因です。しかし、いくら歯を磨いても臭いが取れない、あるいは他の症状(体重減少、食欲不振、喉の違和感など)が伴うなら、一度、専門的な検査を受ける価値があります。早期発見につながる可能性もあるのです。
口臭ひとつをとっても、体が発している「SOS」かもしれない。日々の健康への気づかいが、大きなリスクを回避する第一歩です。
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