「悪魔の星」アルゴルの正体
夜空に瞬く星の中でも、特に不気味な名前で知られるのが「アルゴル」です。この星の名前はアラビア語の「ラス・アルグル」に由来し、「悪魔の頭」という意味を持っています。古代のアラビアの人々は、砂漠の静けさの中でこの星を見上げ、時折その明かりが弱まり、やがて元に戻る現象に気づいていました。まるで悪意を宿したかのようなその変化が、「悪魔の星」と呼ばれる所以です。
実は、これは現代の天文学で解明された「連星」の現象。アルゴルは、地球から見ると2つの星が互いを回っており、片方がもう一方の前を通過するたびに光が一時的にかき消されるのです。この周期的な減光が、古代の人々には「怪人メドゥーサの首」が脈打つように感じられたのでしょう。星座図では、英雄ペルセウスがメドゥーサを倒した後の姿が描かれ、その手に提げられた首の目がある位置に、まさにアルゴルが輝いています。
名前も見た目も神秘的ですが、その正体は自然の理。それでも、今夜、ふと星空を見上げたときに、アルゴルの不規則な明滅が、遠い昔の人々と同じように、少し背筋のぞうを感じさせるかもしれません。
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