スイス人の英語力、実はそれほど高くない?
スイスと聞くと、多言語国家というイメージから、誰もが流ちょうに英語を話せると思われがちです。しかし、2022年にイーエフ・エデュケーション・ファースト(EF)が発表した「EPI英語能力指数」によると、スイスは欧州23カ国中23位と、欧州内で最も英語力が低い国の一つにランクインしています。
この結果には驚く人もいるかもしれませんが、実は自然なことです。スイスはドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語という4つの公用語を持つ国であり、多くの人々は母国語に加えて他の国の言語も学んでいます。そのため、英語より優先してこれらの言語を学ぶ傾向があります。
特にドイツ語圏の北部スイスでは、日常的にドイツ語が使われ、フランス語圏の都市ローザンヌやイタリア語圏のティチーノ州でも、それぞれの言語が重視されています。こうした背景から、英語の使用機会が相対的に少なくなるのです。
とはいえ、観光地や国際機関が集まる都市部では、多くの人が英語を話せますし、若年層の英語力は着実に向上しています。また、ビジネスや学術の場では英語がよく使われることから、必要に応じて学ぶ環境も整っています。
つまり、スイス人の英語力は地域や世代によって差があり、一概に「話せる」「話せない」とは言えません。多言語社会ならではの柔軟な語学感覚が、ここにも表れていると言えるでしょう。
コメント
まだコメントはありません。最初のコメントを投稿しましょう。