チョコレートの和名って何?意外な当て字の歴史

チョコレートは今や日本の暮らしにすっかりなじんだお菓子ですが、実はもともと日本に存在しなかったため、漢字での表記はすべて当て字です。明治時代に西洋から伝わったばかりの頃、日本人は「チョコレート」という発音を、なんとなく似た音の漢字に置き換えて表現しました。

日本で初めてチョコレートが販売されたのは、明治10年(1877年)とされています。当時の新聞広告には「猪口齢糖(ちょこれいとう)」という表記が使われていたそうです。聞いたことのない漢字の組み合わせですが、「猪口(ちょこ)」は小さな器の名前で、「齢(れい)」「糖(とう)」はそのまま意味を連想させる文字です。音は似ているものの、意味とはまったく関係ないのがなんともユーモラスです。

ほかにも「貯古齢糖」や「千代古令糖」といった表記が使われていた記録もあり、当時の日本人がどう発音を書き表すか試行錯誤していたことがうかがえます。こうした珍しい漢字表記は、今ではほぼ見かけなくなりましたが、昔の人の創造力を感じさせてくれます。

現在では「チョコレート」がそのまま定着していますが、日本語の柔軟さと、異文化を受け入れる際の工夫が詰まった話です。来年のお節料理に「猪口齢糖」が出たら、ちょっとびっくりするかもしれませんね。

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