がんと体重減少の関係

がんと診断されたあと、食べる量が変わっていないのにどんどん痩せていく人がいます。これは「がん性悪液質(あくえきしつ)」と呼ばれる状態で、がんの影響によって体の代謝が大きく乱れることが原因です。

がん細胞はただ増殖するだけでなく、体内で炎症性サイトカインという物質を大量に放出します。この物質は本来、体の免疫反応に関わるものですが、過剰に出すぎると逆に体全体に慢性的な炎症を引き起こします。その結果、体の代謝機能が低下し、たとえ食べても栄養をうまく使えない状態になります。

さらに問題なのは、がんの影響でたんぱく質を分解する酵素の働きが活発になることです。これにより筋肉がどんどん分解され、体重が減少。特に足や太ももの筋肉が目立って減るため、疲れやすくなったり、立ち上がるのがつらくなったりします。

この痩せは、単なる「食欲がない」や「食べる量が少ない」こととは異なり、がんそのものによる体の変化です。そのため、がん治療の過程で栄養管理や適度な運動を取り入れることも重要とされています。

がんになったからといって必ず痩せるわけではありませんが、急な体重減少は病状の進行と関係している場合もあるため、気になる変化は早めに医師に相談することが大切です。

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