ハンガリー人のルーツとは?

ヨーロッパの地図を眺めると、ハンガリーは周囲をスラブ系の国々に囲まれた、小さな内陸国です。隣国がポーランド、スロバキア、ウクライナ、セルビア、クロアチアと、ほとんどがスラブ系民族で構成される国々なのに対し、ハンガリーは民族的にも言語的にも周囲と大きく異なっています

実際、ハンガリー人の9割以上を占めるのは「マジャル人(マジャル族)」と呼ばれる民族。彼らの祖先は、もともとウラル山脈周辺から移動してきた遊牧民だとされています。紀元後8世紀から9世紀ごろにかけて、現在のカルパチア盆地に定住し、独自の文化を築き上げました。

そして、最も大きな特徴が言語です。ハンガリーの公用語である「ハンガリー語(マジャル語)」は、周囲のスラブ語とはまったく系統が異なります。フィンランド語やエストニア語と同じウラル語派に属しており、ヨーロッパの中でも非常に珍しい言語体系を持っています。そのため、近隣の国々と比べても、会話や文化の成り立ちに大きな違いが見られます。

また、ハンガリー人はゲルマン系のオーストリアとは異なる点も多く、民族的にも独自の歴史を歩んできました。まるでヨーロッパの“異色の存在”ともいえるハンガリー。その背景には、移動と融合、そして独自性を守り抜いてきた長い物語があります。

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