言ってはいけない言葉を言ってしまうのは病気?

「死ね」「うんこ」など、場にそぐわない言葉をついつい口にしてしまう経験はないだろうか? 実は、これは単なる悪ふざけや性格の問題ではなく、「汚言症(おげんしょう)」と呼ばれる症状の一つかもしれません。

東京大学医学部付属病院の金生かのう由紀子医師によると、汚言症は「強迫的・衝動的」な特徴が強く、言えば言うほど罪悪感を感じるはずの言葉ほど、逆に言いたくなってしまうのが特徴です。これは、脳内の抑制機能に一時的な働きの乱れがあることが関係していると考えられています。

汚言症は、チック障害や強迫性障害、ADHD(注意欠如・多動性障害)などを伴って現れることが多く、子どもに限らず大人にも見られます。本人は「やめたいのにやめられない」と葛藤しており、周囲に誤解されやすい症状です。無理に我慢させるとかえって症状が強まることも。

大切なのは、本人を責めず、理解を示すことです。突然の失言に驚いても、「また出ちゃったね」と優しく受け止め、必要があれば専門医に相談する。こうした配慮が、当事者の心の負担を大きく減らす鍵になります。

言葉の裏には、本人も気づかない心の声が隠れていることもあります。ちょっとした一言に、寄り添う気持ちを持ちたいものです。

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