「屑龍の技」とは?

「屑龍の技(けつりゅうのわざ)」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。一見、何かすごい技のように聞こえますが、実は全く逆の意味を持っています。いくら技術を磨いても、現実に使えないなら意味がない——そのことを鋭く突いたことわざです。

この表現の由来は、古代中国の思想書『荘子』の一節にあります。ある人物・朱泙漫(しゅはんまん)は、とてつもない技を身につけようと、支離益(しりえき)という人物に「龍を殺す技」を学びました。三年かけてすべての財産をかけて修練し、ついに技を習得。しかし、そもそも龍は存在しない。そのため、その高度な技術はどこにも役立つ場所がなかった——という話です。

現代でも、この話は色あせません。たとえば、誰もが使わない複雑なシステムを開発しても、実用性がなければ「屑龍の技」になってしまいます。逆に言えば、技術や知識は、実際に役立つ場があるかどうかが重要だということです。

「無駄な努力はない」とよく言われますが、使い道のない技に時間とお金をかけるのは、やはり避けたいものです。朱泙漫の熱意は立派でも、目的の選び方が誤っていた。それがこの物語の教訓です。私たちも、学ぶ内容が「龍を殺す」ためのものでないか、たまには立ち止まって考える必要があるかもしれません。

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