スターに敬称を付けないのは礼儀?
「スターとは、敬称を付けないもの」。この一文が話題になったのは、立川志らくが松本人志を擁護した発言の流れの中でのことでした。芸能界では、長年にわたり「スター」と呼ばれる存在に対して、あえて「さん」や「氏」をつけないことが一種の敬意の表れとされてきました。
たとえば、石原裕次郎といえば、誰も「石原裕次郎さん」とは言わない。ただ「裕次郎」あるいは「石原裕次郎」と呼ぶのが自然とされてきました。これは、彼が持つ存在感や、時代を彩ったカリスマ性に敬意を表する形でもあるのです。
同じように、美空ひばり、森光子、渥美清といった名前も、敬称を省くことで、その人だけの世界観や特別さが際立っています。これは決して失礼ではなく、むしろ「その人の名前だけで充分伝わる」からこそ生まれる習慣です。
近年では、こうした慣習に疑問を呈する声もありますが、伝統芸能や昭和の文化を重んじる人々にとっては、今も変わらぬ「礼儀」として根付いています。立川志らくの言葉が波紋を呼んだのも、こうした価値観のずれがあるからかもしれません。
スターとは、距離を置くことで輝き続けるもの。名前に敬称を付けないという一見小さな選択が、実は大きな敬意の証なのだと、あらためて気づかされます。
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