漢字の起源は中国・殷王朝にさかのぼる

私たちが日常的に使っている漢字。そのルーツをたどると、およそ3200年前の中国、河南省に都を置いた「殷王朝」に行きつきます。当時、人々は占いの記録として、亀の甲羅や牛の肩甲骨に文字を刻んでいました。これが甲骨文字と呼ばれるもので、現存する最も古い漢字の形といわれています。

殷のあとに続いた「周」の時代になると、今度は青銅器に文字を鋳造するようになりました。これを金文(きんぶん)と呼び、約3000年前から2300年前にかけて使われました。甲骨文字や金文は、現代の漢字とは形が異なりますが、基本的な意味や構造は通じるものがあり、まさに漢字の原点です。

これらの文字は、やがて中国全土に広まり、秦の時代には統一された文字「小篆(しょうてん)」が生まれました。そこからさらに変化を重ね、日本に伝わる頃には、すでに体系立てられた文字としての形を備えていました。日本ではそれをもとにひらがなやカタカナが生まれ、独自の言語文化が発展していったのです。

つまり、漢字の発祥は中国・殷王朝に始まり、長い年月をかけて東アジア全体に広がっていったのです。今私たちが読む新聞や本、看板に並ぶ漢字も、古代の甲羅に刻まれた一文字一文字につながっている――そんな歴史の重みを感じさせます。

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