声に出さずにSOSを伝える「助けての記号(サイン)」とは?

日常生活の中で、言葉を発して周囲に助けを求めることができない状況に直面したとき、あなたならどうしますか?危険や困難に直面した際、声を出さずに自分の身を守りながら周囲へ危機を知らせるための「記号」や「サイン」が、国内外で広く知られるようになっています。

ここでは、世界中で活用されている代表的なハンドサインや、日本国内で見かけるマークについて、その背景と正しい知識を詳しく解説します。

1. 世界共通のハンドサイン「シグナル・フォー・ヘルプ」

もっとも広く知られている無言のSOSサインの一つが、カナダの女性財団などが提唱した「シグナル・フォー・ヘルプ(Signal for Help)」です。もともとは家庭内などの困難な状況を周囲に伝えるために考案されましたが、現在ではさまざまな危険や孤立した状況から身を守るための世界共通のサインとして認知されています。

このサインの最大の特徴は、手の動きだけで、加害者に気づかれずにこっそりと助けを求められる点にあります。動作は非常にシンプルで、以下の手順で行います。

  • ステップ1助けを求めたい相手(またはカメラなど)に向けて、片手の手のひらを広げて見せます

  • ステップ2その状態から、親指を手のひらの内側にパタンと折り曲げます

  • ステップ3残りの4本の指を、折り曲げた親指を包み込むように上からグッと握りこぶしを作ります

この一連の動作は、片手だけでスムーズに行うことができます。もし街中やオンライン通話などでこのサインを出している人を見かけた場合、その人が何らかの助けを求めている可能性を疑い、状況に応じた慎重な対応や通報が求められます。

2. 日本国内の公共スペースで見かけるマーク

手を使ったジェスチャーのほかにも、日本国内では支援や配慮を必要としていることを視覚的に伝えるマークが普及しています。代表的なものが「ヘルプマーク」です。

赤色の下地に白い十字とハートのデザインが施されたこのマークは、義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病、あるいは妊娠初期など、「外見からは分からなくても、援助や配慮を必要としている人」が身につけています。カバンなどの目につく場所に装着されており、緊急時や災害時、あるいは電車内で席を譲ってほしいときなどに、周囲へ無言でサインを送る役割を果たしています。

こうした「助けての記号」の意味や存在を知っておくことは、自分自身がいざというときに身を守る手段になるだけでなく、周囲の困っている人を見落とさないための大切な知識となります。

このハンドサインや支援マークについて、さらに具体的な活用シーンや、見かけた際の適切なアクションについて知りたいですか?

困っている人を見かけたら:私たちにできること

前回の記事では、言葉を発さずにSOSを伝える世界共通のサインや、外見からはわからない困難を知らせる「ヘルプマーク」などの存在についてご紹介しました。今回はその結びとして、実際に私たちがそうしたサインやマークに出会ったとき、どのように行動すべきかという大切なポイントを見ていきましょう。

周囲の私たちが心がけたいポイント

「どうしたの?」のひと声と、見守る優しさ

  • 声をかける勇気を持つ: 電車内で具合の悪そうな人や、ヘルプマークをつけた人が困っている様子を見かけたら、「何かお手伝いしましょうか?」とやさしく声をかけてみましょう。

  • 無理強いはしない: 相手によっては、そっとしておいてほしい場合や、すぐに言葉が出てこないこともあります。表情や様子をよく見て、柔軟に対応することが大切です。

  • 駅員や周囲の大人に伝える: 自分一人ではどう対応していいか分からないときは、近くの駅員さんやお店の人、周囲の大人に助けを求めることも立派なサポートです。

まとめ

「助けて」の合図やマークの意味を知っているだけでも、いざというときに誰かを救う大きな力になります。誰もが安心して暮らせる社会を作るために、一人ひとりが正しい知識を持ち、思いやりのある行動を心がけていきましょう。

身近なところでこのようなサインやマークを見かけたことはありますか?