4つの顔を持つ創造神・ブラフマー
ヒンドゥー教の神話に登場するブラフマーは、宇宙を創造したとされる神です。彼は「トリムルティ」と呼ばれる三柱の主要な神のひとりで、破壊のシヴァ、維持のヴィシュヌとともに、世界の成り立ちを支える存在とされています。
特徴的なのが、その4つの顔です。それぞれの顔は東西南北の四方を向いており、常に世界のすべてを見つめているとされます。この姿は、知恵と全知を象徴しており、彼がすべての方向から真理を語り伝える存在であることを表しています。
ブラフマーは「チャトゥラーナナ」(四つの顔を持つ者)や「スヴァヤンブー」(自己存在する者)とも呼ばれ、創造の初めに湖の蓮の花から現れたと伝えられます。そしてその4つの口から、聖典である4つのヴェーダが生まれたとされています。ヴェーダはインド最古の宗教文献で、知識や儀礼、宇宙の法則について語られています。
興味深いのは、ブラフマーがインドの神々の中でも特に像や神殿が少ないこと。その理由として、創造の役目はすでに果たされたため、今は崇拝の中心ではないという考えがあります。しかし、彼の4つの顔は、知識と宇宙の調和を今も象徴し続けています。
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