悪魔の9階級とは?

「悪魔の9階級」という表現は、厳密には存在しないが、多くの人が中世の魔術書に基づいてそう呼び間違えている。実際のところ、この考え方は『ゴエティア』や『悪魔の偽王国』といった16~17世紀の魔術文献に登場する、悪魔たちの階級制度に由来している。

もともとは天使の階級を模したもの

興味深いのは、悪魔たちの階級が、実は天使の九階級(セラフィム、ケルビムなど)を逆さまに真似たものだということ。当時の魔術師たちは、神の秩序に対抗するかのように、悪魔たちにも中世貴族の封建制度を模した位階を与えた。例えば、騎士、伯爵、公爵、王、皇帝といった身分が悪魔たちに割り当てられている。

たとえば『ゴエティア』に登場するアンドレイモンは公爵、バアルはとされ、それぞれの力の強さや役割に応じて階級が分けられていた。こうした分類は、悪魔を召喚する際の儀礼的な構造を整えるために重要とされていたのだ。

実際の「9階級」は存在しないが…

正確には9つに限定された階級ではなく、総裁、大伯爵、大公爵、大君主など、複数の位階が文献によって異なる形で記されている。しかし、現代では「悪魔の9階級」という言葉が、神秘主義やポピュラー文化の中で象徴的に使われることが多い。

要するに、これは歴史的な魔術的想像力の産物。実在の階級表ではなく、当時の世界観を映す鏡のようなものだと言えるだろう。

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