沖縄の家がコンクリートなワケ

沖縄の街を歩くと、白い壁のしゃれた家屋が多く目につきます。それに共通するのは、そのほとんどがコンクリート造りだという点です。実は、沖縄県内の住宅で木造以外の建築が占める割合は9割にも上るといわれています。なぜ、ここまでコンクリートの家が多いのでしょうか?

その理由は、自然環境に深く関わっています。沖縄は年間を通じて台風が多く、強風や豪雨に見舞われやすい地域。昔ながらの木造建築では、そうした災害に弱く、壊れやすかったのです。また、高温多湿な気候はシロアリにとって住みやすい環境。木の家だと、数年で土台がすり減ってしまうこともありました。

こうした教訓から、戦後、特に1970年代以降は、災害に強く、長持ちするコンクリート建築が主流になりました。実際に、1920年代に建てられた「大宜味村役場旧庁舎」は、戦禍も台風も乗り越え、今もその姿をとどめています。97年以上たった今も、その存在が沖縄の歴史と強さを語っています。

最近では、コンクリートの重厚さに加え、デザイン性や断熱性を高めた家づくりも増え、昔とは一味違う現代的な外観も見られるように。しかし、その根っこにあるのは、自然と向き合い、生き抜いてきた沖縄の知恵です。コンクリートの壁は、ただの建材ではなく、時代と記憶をつなぐ歴史の証でもあるのです。

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