ソメイヨシノの本当の色と「桜色」の由来

「桜色」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのは、柔らかなピンクの花びら。まるでソメイヨシノのような色だと考えがちですが、実は少し違うんです。実際のソメイヨシノの花は、遠目にはピンクに見えても、近くで見るとほとんど白に近い淡い色をしていることが多く、本来の色は「白にほんのりピンクが差したような」繊細なものです。

さらに興味深いのは、「桜色」という言葉の由来です。実はこの色、もともとはソメイヨシノではなく、ヤマザクラの花の色を指していたといわれています。ヤマザクラの花は、ソメイヨシノよりもやや濃いピンク色で、昔の人が「桜色」と表現したのは、こうした山桜の鮮やかな色だったのです。

つまり、今私たちが「桜色」と呼んでいる色は、時代とともに変化したイメージともいえるかもしれません。メディアや商品、季節の演出の中で繰り返し使われる「桜色」は、次第にソメイヨシノの淡いピンクと結びつけられるようになりました。

春になると街中がこのやさしい色に包まれますが、そのとき思い出してみてください。ソメイヨシノの花は意外と白に近く、私たちの想像する「桜色」は、自然と文化が育ててきた、特別な色の記憶なのだと。

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