フヨウとスイフヨウ、見比べてみよう

秋の庭園などでよく見かけるフヨウ(芙蓉)。その名前は聞いたことがあっても、実は フヨウスイフヨウ(酔芙蓉)は違う花 だと知っている人は意外と少ないかもしれません。

一般的なフヨウは、ごく清楚な一重咲きの花で、花弁は5枚。一方、スイフヨウはほとんどが八重咲きで、花の大きさもふっくらとしています。もっとも面白いのは、その色の変化。スイフヨウの花は朝、真っ白なまま咲き始めます。それが午後になると少しずつピンクがかり、夕方には濃い赤へと変わり、そしてその日のうちにしおれてしまいます。

まるで酒に酔って赤ら顔になる人のようだと昔の人が感じたことから、「酔芙蓉(スイフヨウ)」という名前が生まれたのです。その儚さと美しさは、日本の伝統的な感性によく通じる、詩的な一面を持っています。

フヨウもスイフヨウも、どちらもフヨウ属の植物ですが、花の形も、色の変化も、見どころがまったく違います。秋の散歩の際に、庭先や公園で見かけたら、ぜひじっくりと観察してみてください。一見似ているようで、実は個性豊かな二つの花の違いに、ふと気づく瞬間があるはずです。

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