死なないクラゲ? ベニクラゲの不思議な再生
海の中をゆらゆらと漂うクラゲ。多くのクラゲは、寿命が来ると体が壊れて海に溶け、命を終えます。たとえば『ミズクラゲ』は、数週間から数か月の命を全うすると、海の中へ静かに還っていくのです。
しかし、ベニクラゲという小さな赤いクラゲは、まるで“不死身”のような驚きの能力を持っています。通常のクラゲとは異なり、寿命が来たときや体が傷ついたとき、死を選ぶ代わりに、ある不思議な変化を遂げます。
なんと、大人の状態からいったん「ポリプ」という幼い形態へと戻ってしまうのです。これはまるで、時を巻き戻すかのようです。ポリプになったあとも、再び成長を始め、やがてまた成体のクラゲへと戻ります。このプロセスを繰り返すことで、理論上は“死なず”に生き続けることが可能だと言われています。
この現象は、2019年に注目されましたが、実はもっと前から研究されていました。ベニクラゲの正式名は『Turritopsis dohrnii』。一部の科学者たちの間では、「不死のクラゲ」とも呼ばれるほど、その再生能力は驚異的です。
もちろん、敵に食べられたり、環境が悪化すればやはり命を落とすことがあります。しかし、自然な死を迎えるのではなく、「生まれ変わる」ことで、生命のルールを少しだけ、うまくすり抜けているのかもしれません。
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