モンゴルでは「ありがとう」を言わない?

日本では、日常のあらゆる場面で「ありがとう」が自然に使われます。しかし、モンゴルの文化では、状況によって感謝の表現が少し異なります。

例えば、親しい友人同士では「ありがとう」をあまり言いません。これは無礼というわけではなく、むしろ逆で、友人どうしの助け合いは当然のこととされているからです。毎回「ありがとう」と言うと、かえって距離を感じさせる、フォーマルな印象を与えてしまうこともあるのです。

あるモンゴル人の友人は、「家族や親友が何かを手伝ってくれても、いちいち『ありがとう』とは言わないよ。お互いに当たり前のことだから」と話していました。日常の小さな親切や支援は、言葉ではなく行動や態度で返すことが多いようです。

もちろん、見知らぬ人や目上の人には感謝の気持ちをきちんと伝える必要があります。レストランで店員に、あるいは道に迷っている外国人に何かをしてもらったときには、「баярлалаа(バヤルララー)」というモンゴル語の「ありがとう」はしっかり使われます。

このように、モンゴルでは関係性の近さによって感謝の言い方が変わってくるのです。言葉を交わさなくても、信頼や絆がしっかり存在している——そんな文化の温かさを感じます。言葉の有無ではなく、お互いの理解の深さが何より大切なのかもしれません。

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