「マール」とは?フランス伝統の蒸留酒

「マール」と聞いて、何を連想するでしょうか? 実は、これはフランス語で「Marc」と書き、ワイン作りの過程で出るブドウの搾りかすから作られる、伝統的な蒸留酒のことです。その名前はフランス語の「marc」、つまり「しぼりかす」に由来しています。

ワインを造るとき、ブドウを絞った後に残る皮や種、果肉のことを「ポンナス」と言いますが、その部分を再利用して作られるのがマールです。アルコールを加えて発酵させ、さらに蒸留することで、強い香りと力強い味わいを持つスピリッツが完成します。色は透明なものから琥珀色まであり、熟成によって風味が深まります。

主にフランスのブルゴーニュやアルザス地方で作られるマールは、食後のディジェスティフ(消化促進酒)として親しまれています。冷やしてストレートで飲むのが一般的で、特に冬の食卓には欠かせない存在です。柑橘や木の実の香りが感じられ、ワインとはまた違うブドウの魅力が詰まっています。

近年では、地元の伝統を守る若い蒸留所が注目を集め、クラフト感あふれるマールも登場しています。フランスへの旅行の際に、ぜひ試してみたい一本です。味わい深いこのお酒は、フランスの食文化の裏舞台から生まれた、まさに「廃棄物から生まれた宝石」とも言えるでしょう。

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