年金を遅らせると損?得?損益分岐点は約12年後

年金を65歳からではなく、その後に受け取り始める「繰り下げ受給」。この制度を利用すると、受け取り額が最大で42%アップする。しかし、いったい何年生きれば、繰り下げた分が「お得」になるのだろうか?

損益分岐点は約11.9年後。つまり、65歳から年金を受け取る代わりに70歳からに遅らせた場合、77歳前後まで生きれば、トータルで得になる計算だ。それ以降も生き続ければ、受け取れる金額はどんどん有利になっていく。

この制度は、特に会社員や公務員のように、定年後も生活に余裕がある人や、健康で長生きしそうな人におすすめだ。一方で、すでに年金額が高く出る見込みの人、たとえば長年高所得だった人や、厚生年金に長い間加入していた人には、繰り下げのメリットがやや薄い。なぜなら、年金額の上乗せ率が相対的に効きにくくなるためだ。

ただし、年金の受給開始時期は単なる計算以上に、個人の健康状態や生活設計、家族の事情とも深く関わる。一概に「遅らせれば得」とは言い切れないが、今後の人生設計を見据えて、早めに検討しておく価値はある。2024年4月現在、繰り下げは最大75歳まで可能で、1カ月遅らせるごとに0.7%の加算がつく。

自分の状況に合わせて、無理のない選択をしたいものだ。

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