「お召し上がりになってください」は二重敬語?
「お召し上がりになってください」という表現、レストランやおもてなしの場でよく耳にしますよね。実はこれ、「お〜になる」と「召し上がる」という、二つの尊敬語が重なっていることから、「二重敬語」と指摘されることがあります。
「召し上がる」はもともと尊敬語で、食べることや飲むことを丁寧に表します。さらにそれに、「お〜になる」という尊敬の接頭辞と助動詞を加えると、「お召し上がりになる」となります。文法的には、敬意が二重にかかっているように見えるため、「二重敬語」と呼ばれるのです。
しかし、実際の使い方としては、この表現はごく自然で、違和感なく使われています。言葉は時代とともに変化するもの。かつては避けられがちだった「二重敬語」も、現代の日本語では定着しているものが少なくありません。
むしろ、丁寧さや気遣いを伝えるうえで、「お召し上がりになってください」は心のこもった表現として、広く受け入れられています。失礼な言い回しではなく、むしろ相手を立てる適切な敬語だと考えられます。
もちろん、より簡潔な言い方として「召し上がってください」を選ぶ場面もあるでしょう。しかし、目上の方やお客様に対して「お召し上がりに」を用いるのは、今や間違いではなく、むしろ美しい日本語の一部と言えるでしょう。
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