OSO18の最期――最後に目撃されたその日

2023年7月30日、北海道・釧路町の仙鳳趾(せんぷうし)地区の牧草地で、問題熊として知られていたヒグマ「OSO18」の命が絶たれた。これまで標茶町や厚岸町で農作物や家畜への被害が報告されていたが、その最後を迎えた場所は、それらの地域から約10キロ南に離れた静かな草地だった。

人を恐れず、近くまで寄ってきた

OSO18が最後に目撃されたのは、駆除の2日前の7月28日。その日、地元の男性が牧場で熊の姿を確認した。
「近くにいたのに、逃げようともしなかった。まるで人間を怖がっていないようだった」と男性は語る。通常、野生の熊は人の気配を感じるとすぐに立ち去るが、OSO18は違っていた。その異常な行動が、駆除の判断を後押ししたとも言われている。

専門家によれば、一度人間に対して警戒心を失った熊は、再び野生のリズムに戻ることが極めて難しいという。特に農地や住宅地に近づく頻度が増えれば、やがて人との衝突は避けられなくなる。

OSO18の死は、人と自然の狭間で生きる野生動物の悲哀を浮き彫りにした。駆除はやむを得ない措置だったかもしれない。だが、その記録は、今も多くの人の胸に残っている。

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