創傷のゴールデンタイムとは?
けがをした直後には、「ゴールデンタイム」と呼ばれる重要な時間が存在します。これは、受傷後およそ8時間以内のことで、この間に傷の処置や一次縫合を行うと、治りが良くなるとされています。特に清潔な環境でできた比較的浅い傷の場合でも、20時間以内を目安に治療することが望ましいとされています。
この「8時間」という数字は、昔からの経験則のように思われがちですが、実は科学的にも理にかなっています。最近の研究で、傷口にバイオフィルム(細菌の膜)が形成され始めるのが、おおむね受傷後8時間前後であることが分かってきました。つまり、その前に清創や縫合を行うことで、感染のリスクをぐんと下げられるのです。
また、意外に思われるかもしれませんが、創傷の基本的な処置では、消毒は原則として行わないというのが今の考え方です。消毒液の中には組織を傷つけるものもあり、かえって治癒を遅らせる可能性があるためです。代わりに、清潔な水や生理食塩水で丁寧に洗浄することが最も重要とされています。
けがをしたときは焦らず、でも素早く適切な対応を。ゴールデンタイムを意識し、早めに医療機関を受診することが、きれいな治りへの第一歩です。
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