十六夜(いざよい)は秋の季語
十六夜とは、旧暦の8月16日にあたる夜のことで、秋の季語として俳句や短歌に使われます。満月の翌日であるこの夜は、まるで「まだ帰ろうとしない月」という意味から「いざよい」と呼ばれるようになりました。月が少しずつ欠け始めるこの時期の静けさや、名残惜しさが、日本人の情緒に深く響いてきたのでしょう。
よく知られる「十五夜」が旧暦8月15日で「中秋の名月」として親しまれているのに対し、十六夜はその次の日。十五夜も十六夜も、どちらも秋の代表的な風物詩です。特に2018年9月26日は、十六夜が満月と重なる珍しい現象が起きました。通常、満月は十五夜にあたるため、十六夜が満月になることはめったにありません。
旧暦に合わせて月の満ち欠けを楽しむ習慣は、昔の農耕生活と深く結びついていました。十五夜や十六夜には、収穫への感謝を込めて、里芋や団子を供える「月見」の風習があります。こうしたしきたりを通じて、自然との調和を大切にしてきた日本人の感性がうかがえます。
今でも秋の夜空を見上げれば、十五夜とはまた違う、しんみりとした美しさを持つ十六夜の月に出合えるでしょう。季節の移ろいを感じさせる一コマとして、そのひとときをゆっくり味わってみてはいかがでしょうか。
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