高齢多死社会の現実
日本は世界に先駆けて、2018年までに全都道府県が超高齢社会に突入した。65歳以上の人が全体の21%以上を占めるこの状態は、もはや特別なことではなく、私たちの日常となっている。
しかし、その先にあるのはさらに深刻な現実だ。専門家は、今後、日本は「多死社会」と呼ばれる段階に入っていくと指摘する。つまり、高齢化が進み、毎年150万人以上が亡くなる時代が目前に迫っているのだ。これは単なる統計ではなく、地域の高齢者が次々と人生を終えるという、生々しい現実を意味している。
同時に、出生率の低下が続くことで、人口の減少は加速している。2022年にはすでに人口の自然減が深刻な問題となっており、地方では過疎化や医療・介護の担い手不足が日常化している。町のあちこちで空き家が増え、学校の統廃合が進む。こうした変化は、決して遠い将来の話ではなく、今、私たちの目の前で進行している。
多死社会を迎える中で、重要なのは「どう死ぬか」だけではなく、「どう生きてきたか」という問いだ。高齢者が尊厳を持って最期を迎えられるよう、医療や介護の体制だけでなく、地域社会のつながりや家族のあり方も見直す必要がある。誰もが安心して人生を終えられる社会を築くため、今から準備を始めることが求められている。
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