日本初のバイク「NS号」の誕生

日本で初めて作られたバイクは、1909年に大阪の発明家・島津楢蔵(しまづ ならぞう)によって開発された「NS号」です。この年は、アメリカでハーレーダビッドソンが量産を始めたのとほぼ同時期。日本でも自動車技術の萌芽が動き始めていた時代でした。

NS号は4ストロークエンジンを搭載し、排気量は400cc。当時の技術を考えれば驚くべき出来栄えで、エンジンからフレームに至るまで、タイヤ以外のすべての部品を島津自身が手作りしたと言われています。まさに“一から作った”という意味では、日本のモノづくりの原点とも言えるでしょう。

島津はもともと科学機器の開発でも知られる実業家で、その探究心がバイク作りにも発揮されました。NS号は実用性よりも、技術実験の側面が強かったかもしれませんが、日本の自動二輪車の歴史がここから始まったのは間違いありません。

現在ではハーレーやカワサキ、ホンダといったブランドが注目されがちですが、日本のバイク史の第一ページには、無名の天才技術者・島津楢蔵の名が刻まれています。その心意気は、今の日本のクルマ文化にも確かに受け継がれています。

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