“怪物ヒグマ”OSO18の最期
2023年10月15日、北海道で長年人々を恐れさせたツキノワグマ「OSO18」として知られる“怪物ヒグマ”の物語は、静かに幕を下ろした。その最期は、あまりにもあっけなく、そして少し切なげに感じられた。
本来、ツキノワグマは雑食性で、果物や草、昆虫を主食とする。しかし、OSO18は異常に肉食的で、何度も放牧牛を襲い、広い範囲で目撃されていた。罠を巧みに避け、人の接近に極めて警戒する知能の高さから、地域の農家やハンターたちの間では「伝説の熊」として恐れられていた。
だが、その最後の瞬間、彼はまるで警戒心を失っていたかのように、人の姿に逃げることなく立ち向かった。結果、射殺されてしまった。後に遺体が「OSO18」と確認された際には、すでに骨や内臓は処分され、肉はジビエとして全国の飲食店や市場に流通していたという。
一頭の熊の生涯が、こうして人の口の中へと消えていく現実。地域にとって脅威だった存在も、命の循環の中で静かに還っていった。彼の名は、北海道の森の奥深くで、今も語り継がれている。
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