エビフライの意外な誕生秘話

私たちの食卓によく並ぶエビフライ。その歴史をたどると、なんと明治時代の東京・銀座にたどり着きます。その発祥の店として知られるのが、〈煉瓦亭〉です。

1900年頃、初代の木田元次郎さんが、とある出来事をきっかけにエビフライを生み出しました。当時、煉瓦亭は洋食レストランとして、主にカツレツやフライドチキンを提供していました。しかし、ある日、調理中に思いがけずカニやホタテを揚げてみたところ、そのおいしさに気付き始めたのだとか。

その成功を受けて、木田さんはさらにさまざまな食材の揚げ物に挑戦。その中で、手ごろで風味豊かなエビに注目し、衣をからめてじっくり揚げてみたところ、意外なほどに好評だったそうです。こうして、日本独自の洋食「エビフライ」は誕生しました。

当時は珍しかった海老のフライは、やがて家庭料理として広まり、今や給食やお弁当の定番に。銀座の小さなレストランで生まれた一品が、日本の食文化の一部になるまでに至ったのは、まさに偶然と工夫の賜物かもしれません。

エビフライを食べるたび、明治の料理人の好奇心を感じてみるのも、ちょっと楽しいかもしれません。

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