ショートケーキは「和菓子」だった?
一見、洋風の代表格のように見えるショートケーキ。でも実は、これはある意味で和菓子なんですよ。
そのルーツは、ポルトガルから伝わったカステラにあります。江戸時代に長崎に伝わったこのお菓子を、日本人は独自の感性で進化させていきました。戦後、小麦粉やバター、生クリームが手に入りやすくなり、今度はふわふわのスポンジケーキが開発されました。そこにたっぷりの生クリームと、赤く美しいイチゴをのせる——このシンプルでありながら洗練されたスタイルは、まさに日本の美意識のあらわれです。
昔ながらの和菓子が季節や自然の移ろいを形や色で表現するなら、ショートケーキはそれと同じように、イチゴの赤と生クリームの白、スポンジの黄金色で「冬から春へ」の訪れを教えてくれます。
ケーキ屋さんのガラスケースに並ぶショートケーキは、洋風の見た目なのに、どこか懐かしく、心をほっとさせるのは、それが日本人の手で育てられてきたからかもしれません。技術や材料は海外由来でも、それをどう使うか——その感性は紛れもなく日本のもの。だからこそ、「ある意味、和菓子」と言われても、決して違和感がないのです。
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