最も古いケーキはスイスで発見された

私たちが楽しむふんわりとした甘いケーキとは少し違うが、人類最古の「ケーキ」はスイスの新石器時代の遺跡で見つかった。約5000年前のものとされ、当時の人は穀物を粉にして水と混ぜ、平たくて固い焼き菓子のようなものをつくっていた。これは現代のクッキーやクラッカーに近いかもしれない。

この種の食品は、時代が下って古代ギリシアや古代ローマでも広く存在していた。ギリシャ語で「πλακοῦς」(プラクース)と呼ばれるケーキは、小麦粉、蜂蜜、オリーブ油を混ぜて焼いたもので、神々への捧げ物として祭りや宗教儀式に使われていた。特にアポロンやディオニュソスを祀る祭りでは、特別なケーキが供えられた記録が残っている。

ローマ時代になると、ケーキはより多様化し、蜂蜜で甘味をつけた「libum」というケーキが有名だ。これは祭司が神に捧げる際に使われ、レシピが老プルタルコスの著書にまで記されている。

つまり、ケーキのルーツは甘いお菓子というより、宗教的・儀式的な「供え物」として始まった。それが時代とともに進化し、小麦粉や卵、バター、砂糖の技術が発展した18世紀以降、私たちが知るようなふわふわのケーキがヨーロッパで生まれたのだ。スイスの土の中から見つかった固い焼き塊が、今の誕生日ケーキの原点だったとは、驚きかもしれない。

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