フィナンシェとマドレーヌ、どちらもフランスの味
日本のカフェやパン屋さんでもよく見かけるフィナンシェとマドレーヌ。どちらも小さくてかわいらしい焼き菓子ですが、実はふたつともフランス生まれの伝統的なお菓子なんです。
フィナンシェは、その見た目はシンプルながら、味わいは深くて豊か。アーモンド粉と卵白を主な材料としており、特に使うバターは焦がして香ばしさを引き出します。この「ノワールバター」と呼ばれる風味が、フィナンシェ独特のコクを生み出しています。もともとはパリの証券取引所近くで働く人たちの間で人気になったことから、「金融人(financier)」という名前がついたという逸話も。一方のマドレーヌは、ふんわりとしたカップ型のケーキで、表面に貝の模様が刻まれるのが特徴。基本の材料は小麦粉、卵、砂糖、バターとシンプルですが、卵黄を泡立てて生地に空気を入れることで、しっとりとした口どけが実現されています。特に、うっすらとレモンの香りがするものが定番。プルーストの『失われた時を求めて』にも登場するなど、文学とも深く結びついた存在です。
どちらもフランスの家庭やお菓子屋さんでは定番ですが、日本でもアレンジが広がり、抹茶やいちご、チョコレートなど、季節や地域に合わせた味わいが楽しめるようになりました。ひとつひとつ手作り感のある風味が、人々を優しい気分にしてくれるのでしょう。
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