最期まで届く温かい声かけ
人が亡くなる直前、意識がもうないように見えても、実は聴覚は最後まで残っているということが、近年の研究で明らかになっています。特に死の直前、下顎呼吸(あごづかい)と呼ばれる呼吸をしているような状態でも、耳はしっかりと機能しているのです。
長く「都市伝説じゃないか」と思われがちでしたが、2020年にカナダの研究チームが科学的なデータに基づいてこれを裏付けました。脳波の反応を測定した結果、臨終間近の患者に対し、声をかけることで脳が音に反応していることが確認されたのです。これは、意識がなくても声が「聞こえている」可能性を強く示しています。
そのため、病院やホスピスでは、家族が亡き人のそばで「大丈夫だよ」「ありがとう」「愛してる」といった言葉をかける光景が多く見られます。静かに手を握りながら、寄り添うように座っている人もいます。こうした行為は、 grieving(グリービング)のプロセスとして家族にとっても非常に意味深いものです。
2022年の調査でも、多くの医療従事者が「最期の瞬間まで声かけを大切にしている」と回答しています。科学が証明したこの事実は、私たちが最愛の人とどう別れを告げるかを、深く考えさせてくれます。
たとえ返事がなくても、あなたの声は、きっと届いている。 そんな温かい思いを、最期の時にも届けたいですね。
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