外国人の生活保護世帯、その現状と背景

近年、SNSを中心に「外国人の生活保護受給が急増している」という言説が注目を集めることがありますが、実際の統計を見ると状況は少し異なります。厚生労働省のデータによると、外国人が世帯主である生活保護受給世帯数は、平成18年度からの10年間で約56%増加し、平成28年度には月平均で4万7,058世帯と過去最多を記録しました。しかし、その後は景気の回復や雇用情勢の変化に伴い、伸び率は鈍化しています。

こうした受給世帯の背景には、いくつかの深刻な課題があります。特に大きな要因となっているのが、無年金問題語学の壁です。長年日本で働きながらも年金制度に加入していなかったり、受給要件を満たせなかったりした高齢の外国人が、老後に困窮するケースが少なくありません。また、言語や文化の違いから高齢期や病気の際に社会的な支援にアクセスしにくく、再就職も困難になるという構造的な問題が存在します。

なお、日本全体の生活保護受給世帯総数において、外国人が世帯主の世帯が占める割合は全体の3%未満で推移しており、一部で噂されるような「大半を占める」という状況ではありません。少子高齢化が進む日本において、定住外国人を取り巻く医療や福祉、言葉のサポートといったセーフティネットのあり方は、今後も多角的な視点で議論を続けていくべき重要なテーマと言えます。

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