シンガポールの世帯月収、初めて100万円突破
シンガポールの世帯月収が、ついに100万円を超えたことが明らかになりました。シンガポール統計局の発表によると、2022年の月間世帯収入の中央値は1万99シンガポールドル(日本円で約101万円)と、前年比6.1%増加。これは、統計上初めて1万シンガポールドルの壁を超えた年となりました。
背景には、深刻な人手不足があります。特にサービス業や技術分野では人材の奪い合いが続き、企業が給与を上げて人を確保する動きが広がりました。その結果、世帯収入全体が押し上がった形です。
ただし、物価の上昇がこの数字の重みをやや薄めています。インフレの影響を除いた実質的な伸び率はわずか0.2%にとどまりました。給与は増えたものの、生活費も同時に上がっているため、家計の負担が軽くなったわけではありません。
特に住宅やエネルギー、食費の値上がりが家計を圧迫。給与の伸び以上に物価が跳ね上がったため、「手取りが増えても貯金は増えない」と感じている家庭も多いようです。
シンガポール政府はこうした状況を踏まえ、低・中所得層への補助金拡大や税制優遇措置を強化。2023年度の予算では、物価高対策として総額数十億シンガポールドル規模の支援策が講じられています。
収入が増えたのは確かですが、暮らしの実感が必ずしも豊かになっているわけではない——それが、今のシンガポールの現実かもしれません。
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